SpotWare社からcTrader4.7が公開されました
SpotWare社のcTraderが4.7にアップデートされました。各ブローカーでの採用は少し先だと思いますが、一足先にcTrader4.7の機能をご紹介します。
って、気づいたらもう4.7.7なんですね。実はもっと前に公開されてたんですかね?ajinoriはつい先程気づきました。
なお、最新版cTraderはSpotware社ホームページからダウンロード可能です。
cTrader4.7の新機能
マーケット再現機能が追加されました
これはかなりの大型アップデートではないでしょうか・・・cTrader単体でトレード練習ができるようになってしまいました。
チャート右側ツールバーの一番下のボタンから起動します。チャート上でどこから再現するかクリックで指定すると上のようなウィンドウがでてきます。
Data項目でTickデータを選ぶこともできます。
Startを押すとこんな画面に変わります。
見ての通り、見慣れたcTraderのチャート画面とサイドパネルですね。
この画面から発注も決済もできますし、インジケーターも好きなように設置できます。
上側のバーでスピード調整や一時停止、ローソク足1本ずつ送ったりまでできるようになっています。
ついでに任意の場所に印つけて、あとでその場所にジャンプできたりするタイムスタンプ機能までついてます。
残念ながらマルチタイムフレームには対応しておらず、またcBotも使えないようです。
とはいえ、ちょこっと練習検証するには十分な機能ですよね。
インジケーター表示がコンパクトになりました
チャート左上のインジケーター表示です。
こっちがcTrader4.6
こっちがcTrader4.7
確かに少し行間が詰まってコンパクトになった上、表示も控えめになりましたね。
よっぽど不評だったんでしょうか・・・
なお、この2つ以外はほぼ開発者向けの変更と言えそうです。
cBotやインジケーターから簡単にインターネットアクセスができるようになりました
FullAccessなしにWebサービスが使えるようになるため、かなりcBotやインジケーター作成時の利便性は上がりますね。
例えばGetならこんな簡単にできちゃいます。
var response = Http.Get("https://api-uri");
ただセキュリティ的には少し注意が必要かもしれません。これまでのcBotでは起動時の警告なし(=AccessRightなし)にインターネットアクセスをすることは不可能でした。
cTrader4.7以降では「警告が出ないインジケーターでもインターネットアクセスをして情報をやり取りしている可能性がある」ということは覚えておいたほうがいいかもしれません。
cBotやインジケーターからチャート画像が保存できるようになりました
TakeChartshotメソッドが追加され、プログラムからチャート画像を撮ることができるようになりました。
TakeChartshotを呼び出すとチャート画像のByte配列が返りますので、ファイルに残したければそれをそのままpngで保存します。
var chartshot = Chart.TakeChartshot();
File.WriteAllBytes(@"D://examplePath/chartshot.png", chartshot);
MT4のChartScreenShotと違って、メソッド一つでファイル保存まで一気にやってくれるわけではないため注意してください。
組み込み音声が追加されました
これまでNotifications.PalySoundでは自分で用意した音声ファイルを指定しなければいけなかったのですが、今回のアップデートで5つの組込音声が用意され、音声タイプを指定するだけで音が鳴らせるようになりました。
Notifications.PlaySound(SoundType.PositiveNotification);
// Notifications.PlaySound(SoundType.NegativeNotification);
// Notifications.PlaySound(SoundType.Announcement);
// Notifications.PlaySound(SoundType.Doorbell);
// Notifications.PlaySound(SoundType.Confirmation);
とりあえず音鳴らしたいときとか、今まではWindowsシステムの音声ファイルとかいちいち指定してましたが、その必要がなくなるだけでもだいぶ楽になります。
その他の変更
- Automate画面の右カラムからヘルプセンターにアクセスできるようになりました
- 通貨変換メソッドのConvertに2つのオーバーロードが用意され、使いやすくなりました。
トレード練習まできちゃうプラットフォームに!
いやはや、これには驚きました。
知ってる方もいると思いますが、私も似たような機能を持つcTradeTrainerというcBotを作って公開してたんですよね。
今回のアップデートで公式で完全に上位互換の機能が搭載されたため、もはやもう無意味なcBotになってしまいました・・・
というわけでcTradeTrainer開発は終了とします。これまでご利用いただいた方ありがとうございました。
嬉しいような虚しいような複雑な気分ですが、cTraderの進化は素直に喜ぶことにしましょう。