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【cAlgo】過去のBarsやTicksのロードする【Tips】

LoadMoerHistory

もっと昔の価格情報を使いたい

cBotやインジケーター内で最初に読み込まれているより昔の価格情報を使いたい場合はBars.LoadMoreHistoryメソッドで明示的にロードしてあげないといけません。

少し前の情報なら1回BarsプロパティのLoadMoreHistoryメソッドを呼び出すだけでいいのですが、ずーっと前の情報となるとこんな感じでループ回して呼び出すことになります。targetDateTimeに欲しい日時が入ってると思ってください。

var count = 1;
while (Bars.OpenTimes.GetIndexByTime(targetDateTime) == -1 ||  count != 0) {
    count = Bars.LoadMoreHistory();
}

Bars.OpenTimes.GetIndexByTimeメソッドは対象の時間がBarsにないと-1を返すので、Barsにない場合は延々とLoadMoreHistoryを繰り返させるコードです。

ただ条件式がこれだけだと、最後まで読み込んでも対象の時間のデータがなかったときに無限ループになってしまうので、LoadMoreHistory()で読めるデータがなくなった時点でループを抜けるようにしてます。

LoadMoreHistoryメソッドは追加で読み込んだローソク足の本数を返しますので、これが0を返した場合、これ以上のデータはないということになります。

このコード自体は問題ないのですが、ご想像のとおりものすごく時間がかかります。たぶん知らない人が見たらフリーズしてると思うでしょう。自分で使うにしてもフリーズしてるか処理中かわからなくなるのはあまり好ましくないですよね。

 

ロード中であることを示したい

これをやるならチャート上にロード中である旨を表示させておく方が親切でしょう。ついついこんな風に書きたくなってしまうかもしれません。

var count = 1;
while (Bars.OpenTimes.GetIndexByTime(targetDateTime) == -1 || count != 0) {
    count = Bars.LoadMoreHistory();
    Chart.DrawStaticText("loading_text", "NowLoading..." + Bars[0].OpenTime.ToString(), VerticalAlignment.Center, HorizontalAlignment.Center, Color.White);
}
Chart.RemoveObject("loading_text");

1回読み込むたびにチャート上に1本目のバー(読み込んだ一番昔のローソク足)の時間を表示させようとしています。が、実はこれでは何も表示されません

DrawStaticTextで追加したテキストはcTrader側に処理が戻ってからチャート上に表示されるのです。このコードだとロード中は処理を戻さないため、ロード中のテキストは表示されずに、ロード終了後に消されてしまうのです。

なので、読み込むたびにテキストを表示させたり更新させたりしたい場合は、一度読み込むたびに処理を抜ける必要があるのです。非同期メソッドの出番ですね。

 

LoadMoreHistoryAsync

非同期ローディング

非同期でロードさせることのできるこのメソッドは処理が終わり次第実行するコールバックを引数に指定することができるため、これを利用して連続読み込みを行います。

具体的にはこんなメソッドを用意してあげるといいでしょう。

private void LoadMoreBars(DateTime targetDateTime) {
    Chart.DrawStaticText("loading_text", "NowLoading..." + Bars[0].OpenTime.ToString(), VerticalAlignment.Center, HorizontalAlignment.Center, Color.White);
    Bars.LoadMoreHistoryAsync(args => {
        if (Bars.OpenTimes.GetIndexByTime(targetDateTime) == -1) {
            if (args.Count != 0) {
                LoadMoreBars(targetDateTime);
            } else {
                // 全部読んでも欲しいデータがなかった時の処理
            }
        } else {
            // 欲しいデータまで読み終えた後にする処理
        }
    });
}

使い方は欲しい時間を指定してMoreLoadBarsを呼び出してあげるだけです。

動きとしては

1.MoreLoadBarsが呼び出されたら、チャートに状況テキスト表示して非同期でLoadMoreHistoryして処理終える。

2.LoadMoreHistoryが終わり次第、コールバックが呼び出され、目的のデータがあるか確認される

3.データがあるか、全部読み終えてもなければelse内に進む。再読み込みが必要なら再度MoreLoadBarsを呼び出し、1に戻る

この場合は1が終われば一旦cTraderに処理が戻るため、ロード状況を示すStaticTextが表示されるようになります。

 

 

Ticksでも同様だが要注意

Ticksデータが欲しい場合はまず最初にこんな感じでMarketDataプロパティから取得します。

var ticks = MarketData.GetTicks();

これで取得できるのは直近のTicksデータのみですが、あとはBars同様LoadMoreHistoryメソッドで過去にさかのぼって読み込みが可能です。

ただし、Tickは数が多いため、昔のデータが必要な場合は非常に時間がかかります。残念ながら特定期間だけ読み込むということはできず、常に現在のデータから過去にたどっていく形となります。

そしてここが一番要注意なのですが、途中で接続が切断されるとReloadが発生し、最初からやり直しになるようです。

どういうことかというと

var ticks = MarketData.GetTicks();
var count = 1;
while(count != 0) {
    count = ticks.LoadMoreHistory();
}

このコードは無限ループになる可能性があるということです。

実際サーバーにあるTicksをすべて読もうとしたら丸一日近くかかると思われるため、サーバーが安定してないと結構な確率で無限ループになります。

このような理由からLoadMoreHistory()で何年も前のTicksデータを取得するのはやめておいた方がいいでしょう。

 

 

過去のTicksデータを使いたいときはどうするか

「バックテスターのデータをPCに保存して使えばいいじゃん」

というのが公式の回答のようです。

どういうことかというと、バックテスト上のcBotでGetTicksを呼び出すと、そのバックテスト内時間のTicksデータが返ってくるのです。これを利用して

①内部でGetTicksして読み込んだTicksデータをローカルに保存するcBot作る。

②そのデータ保存用cBotをTicksデータが欲しい期間を指定し、バックテストで動かす。→ファイルが出来上がる。

③別のcBotから保存されたファイルを呼んで使う。

ということですね。言われてみれば確かにこうすれば可能ですが、ただ、配布するプログラムではちょっと使いにく方法です。ユーザー側でTicksデータ保存作業もやってもらう必要が出てきますし。

やっぱり特定期間のTicksデータだけ取得するメソッドが欲しいなぁ・・・

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